現在日本で行われている「犬のしつけ教室」「ドッグトレーニング」では、様々なスタイル、ポリシーを持ったお教室が開催されています。主に行われているしつけのスタイルは概ね以下だと思われます
- 社会性に特化したしつけ教室
- 芸を極めることに特化したしつけ教室
- 指示(コマンド)に従わせることに特化したしつけ教室
- 𠮟らないこと、褒めることに特化したしつけ教室
社会性に特化したしつけ教室=犬の幼稚園
犬の社会性(※主にほかの犬と仲良くできるようにすることの意味で使われます)に特化したしつけ教室は主に「犬の幼稚園」などと表記されていることが多いです。
文字通り「犬を日中預かり、遊ばせること」が主な業務なことが多いと聞きます。
もちろん、「お昼寝の時間」などいわゆる幼稚園ぽい書き方はされますが、大抵はヒマな時間は犬たちは寝ていますので、あくまで他の犬と遊んで社会性を学ぶという意味合いが大きいのではないかと思います。
ドッグランや、お友達と遊ぶ際に社会性は非常に重要です。
これに悩み相談される方も非常に多いです。
一方で、「ドッグランに行きたいわけではない」、という方々にはこれは重要視されない方もいらっしゃるかもしれません。
芸を極めることに特化したしつけ教室
愛犬と共に一つのことにともに取り組むものはとても楽しいものです。
私たちの業界用語でコマンド(=指示)と呼ばれるものをいくつも教えていくことで愛犬との暮らしを豊かにすることは楽しみでもあります。
「お手」ができたね!
「次はフセをおぼえよう!」
などの楽しみが増えていくかもしれません。
アジリティやエクストリームなどと呼ばれる犬の障害物競争などもこれに入るかもしれませんが、愛犬と「楽しんで暮らす」ための一つのしつけのです。
指示(コマンド)に従わせることに特化したしつけ教室
犬たちには意思があります。それが間違っているとしても、正解だとしても。
しかしながら、私たち「人間社会」ではルールやマナーがあり、犬たちはその人間社会のルールのもと私たちと生きていかなければなりません。
そのルールに沿って生きていく上で、
「こういうルールなんだからこうして」
「私の言うことだけをしっかり聞きなさい」
と教えていくのは生きていく上で重要なことです。
しかし、「なぜ犬がそういうことを思ったのか?」「意思表示をしてきた意味は何なのか?」の理解は必要です。
コマンドに従わせることに特化したしたしつけ教室では、それらの配慮があるかないかの判断は非常に大切です。
𠮟らないこと、褒めることに特化したしつけ教室
現在日本ではこれらのしつけ教室が非常に主流になってきております。
ネットを検索しても、「叱ってはいけない」という文言と「叱りなさい」という文言が同時に検索結果に出てくる時代になりました。
アメリカでは10年前に流行っていた方法です。
私は多くの論文(最新版の英字のもの)を拝見しましたが、結局たどり着いた結論は、「使いよう」だと思いました。
叱らない、褒めて伸ばす方法は、シンプルに言うと
「こっち(してほしい行動)とこっち(してほしくない行動)どっちがいい?」
と問うた時に、してほしい行動に導くことで、
犬の行動を先読みできるようになると、してほしくない行動を起こす前にしてほしい行動に導くことができます。
その時の犬の思考回路を非常に短い時間でみると、
「こうしようと思ったけどそう思ったらいいことがあったからやめよう」
となります。
その思考回路が悪いことを食い止めるということにつながる、と私は理解しています。
個人的には非常に経験と知識、センスが必要な方法なのではないかと思っております。
実際に首都圏のイベントでお話を伺っても、10年前のアメリカ同様の状態だと強く感じることがほとんどです。