今回このコラムで申し上げたいことの全てはタイトルの通りでしかないのですが(笑)、しつけ教室をご検討の皆さま、あるいはしつけ教室に通い始めた方々とお話をさせていただくと、
ご自身の愛犬の育て方を責めて後悔してしまう
方々が中にはいらっしゃるので、今回はあえてそれについて書き記したいと思ったのです。
中にはドッグトレーナーに「甘やかしすぎ」などと言われてヘコんでしまったりする方もおられますし、
ドッグトレーナーの言う通りにやっているのに肝心の問題行動が治せていない、といった方々が昨今増えているように感じられます。
そういった方々だけでなく、これからしつけ教室に通おうか検討中の方々も、どこかで
「自分でも良くなかったことは何となくわかってるけど、それを面と向かって言われるのが怖い」
思われている方もいるのではないでしょうか?
そんなネガティブな思いも抱いてらっしゃる方がおられましたら、是非この記事を読んでください。
我が子=愛犬を「問題児」にさせたい人などいるか?
父であり愛犬家でありドッグトレーナーである私がまず思うことは、
そもそも自身の子を問題児にさせようなんて思っている人はいないに等しい
と言うことです。
誰もが犬を迎える際に、理想のライフスタイルを思い描いていることでしょう。
それに「咬みつく」や「吠えまくる」なんて絶対に入ってないはずです。
犬を迎えるほぼ全ての人が、それぞれの理想を描き、それに向かってご自身なりに全力を尽くしているはずなのです。
それに罪はないし、カウンセリングをさせていただくと、むしろよく調べて試して頑張ってらっしゃるなと畏敬の念すら覚えます。
事実我々ドッグトレーナーは日々多くの犬を見すぎてしまっていて、かつある程度の正解を知ってしまってます故、個々の犬たちに対する思い入れが飼い主さまほどないこともあるといえます。
飼い主の皆さまが我が子のために暗中模索し、勇猛果敢に犬育てをされていることは明白であり、そこには善意しかないこともこれまた明白であると言えます。
しかし結果としてうまく分かり合えず、問題行動を起こすようになってしまった、つまりは犬と人間の意思疎通の取り方を知らなかった故に困ってしまったケースが多いのです。
そんな飼い主の姿勢と愛を責めるトレーナーはいません。
ですので、愛犬について困ったことがあったら迷わずご相談されることを強くお勧めします。
ドッグトレーナーも同じく「善意」のもと指導をしている
我々ドッグトレーナーは「悪意」なき飼い主様に対して決してマウントを取るようなことはしませんし、純粋に自身の経験を伝えることで「助けてあげたい」と切に願っています。
困っておられる皆さまに私たちの経験が少しでもお役に立てるのであれば、
そんな気持ちで活動をしています。
しかしながら、その方法論が実は個別具体的な事例を見た時にマッチしていないこともあります。
要は、直したいことが直らないこともあるわけです。
実際にしつけ教室に通っているにもかかわらず、問題行動が直っていないケースは山ほど見てきました。
しかしながらそれはドッグトレーナーが皆さまを騙そうなどと言う「悪意」でしたことではなく、自身が行なっている方法の中でベストであると確信してのこと。これは言うならば全力の「善意」であるわけです。
ですから、ドッグトレーナーもまた「善意」で皆さまに向き合っているわけです。
「良かれと思ってすること」が必ずしも「善」か?
以上の記述をお読みいただくと、
飼い主もドッグトレーナーも、互いに良かれと思ってしたことならば全てが正しいわけではない
とわかると思います。
ドッグトレーニングにはさまざまな流儀、思想、こだわりがあるようですが、偏った方法論に固執してしまうとそれが良かれと思っていても好ましい結果にはつながらないことも多々あります。
これがベストだ、とドッグトレーナーが思っても、結果としてお客様のオーダーに応えられなければベストではないということが言えます。
これからしつけの相談を検討される皆さまは、是非ともさまざまなトレーナーの話を躊躇することなく聞きに言っていただきたいです。
そして、飼い主の「善意」を否定するトレーナーには消極的になっても当然にいいでしょうし、
ドッグトレーナーの「善意」を不快に感じたら同じく消極的になってもいいでしょう。
身構えることなくまずはお気軽に相談してみてください!
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